「おねしょ」について
なぜ「おねしょ」をするの?
おねしょは、夜眠ている間に作られるおしっこの量と、そのおしっこをためる膀胱の大きさとのバランスがとれていないために起こります。したがって、夜間に作られるおしっこが多すぎたり、膀胱が小さすぎるとおねしょになります。
「おねしょ」と「夜尿症」は違うの?
幼児期に、夜寝ている間におもらしをすることを、「おねしょ」といいます。一方、「夜尿症」は、5〜6歳過ぎても月に数回以上、おもらしをすることをいっています。
「夜尿症」は、5歳では5人に1人、10歳でも20〜30人に1人ぐらいにみられます。
夜尿症は治す必要がありますか?
夜尿症はそのうち治る、とよくいわれます。実際、12歳を過ぎる頃には、自然に治ることが多いのですが、まれには、成人まで続くこともあります。
治りにくい夜尿症もあるということことです。
さらに、小学生以上での夜尿症は、本人・ご家族の双方に色々な悩みや問題を起こします。たとえば、夜尿症が理由で、楽しいはずのお泊まり行事への参加をためらうことは、お子さんにとってかわいそうなことです。また、お子さんが自信を失ったり、いじめの原因にもなることもあります。
治療することで、夜尿症の問題を早く解決することは意味があると思います。
どのような治療をするのですか?
まず、生活習慣を改善することが大切です。
- 規則正しい生活のリズムを確立
夜更かしや不規則な生活はダメ
- 水分の取り方に注意
水分は、朝・昼は多く、夕方から制限、夕食は寝る3時間前まで
- 無理やり夜中に起こさない
無理に夜中にトイレに起こすと、夜尿が悪化することがある
生活改善で効果が不十分な場合は、お薬による治療やアラームを用いた治療を行います。
アラームを用いた治療って?
パンツに水分を感知するセンサーを取り付けておくと夜尿のわずかな水分を感知し、ブザーが鳴る仕組みになっています。お子さんがアラーム音で目覚めることによっておしっこを途中で止めるので、睡眠中の膀胱の容量が大きくなっていくといわれています。
最後に、夜尿のタイプはさまざまなので、治療もいろいろです。根気よく治していきましょう。
参考 おねしょを治そう 監修:帆足 英一